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2018年1月 8日 (月)

大姑娘山登頂記(その2)

大姑娘山登頂記その2

<3日目。曇り、昼から雨>

Photo_13 朝8時半。大姑娘山を目指して登山開始。荷物の多くは馬方に運んでもらうこととし、自分が背負うザックは5kgほどで軽い。ホテルから歩いて50分ほどで登山口ゲートへ。ここで登山許可を申請、ひとり300元を支払う。歩き始めてしばらくはなだらかな山道を辿る。

Photo_14 海子溝(ハイツーコウ)と呼ぶ河に沿って1時間余り歩くと視界が開けて草原に出る。草原を進んで行くと徐々に高度が上がり、白く輝く四姑娘連山がはっきりと見えてきた。さらに行くとたくさんの色鮮やかなタルチョに囲まれた立派な祠が見えてくる。

Photo_15 近づくとひとりの女性が線香を炊いて朝の祈りを捧げていた。我々一行も登山の無事を祈り、祠とその向こうに聳える四姑娘連山を背景に写真を撮る。さらに進むと徐々に勾配がきつくなり、樹林帯に入ると山道がぬかるんで歩きにくい。昼ごろから弱いながら雨が降り出し気温も低下。次第に山道は水が溜まり馬糞が混じっていたりして避けるのに苦労する。今回の行程中、この辺りが一番つらいアプローチだったように思う。

Photo_16 小休憩を繰り返しながら雨中を歩き続け、雨があがり始めた午後2時半、老牛園子(ラオニューエンツー)のベースキャンプ(BC)に到着。ここは樹林帯と草原の境目のような所で清流に近く、周囲は4000m級の山に囲まれている。40ほどのテントが並んでおり、寝起きするテントは2人で1つ。大きなテントは食堂だ。夕食はカレーライスとトマト煮、きゅうり。それとガイドが日本から持ってきた福神漬け。疲れていることもあって、あっという間に完食した。

Photo_17 BCの周囲に広がる草原にはキンバイやフウロウに似た花が絨毯のように咲き誇っている。幅10mほどの河で馬方らしき男3人が釣りに興じていたので、見ているとアユとウグイの中間のような魚を釣り上げた。バケツに入れているところを見ると、食べるのだろうか。トイレはテントサイトの外れに地面にスコップで穴を掘り、その上に1人用の小さなテントを設けてある。用を足した後、穴の横に置いてある半分に切ったペットボトルで土を掛けて始末する。テントの裾下から風が吹き込み、尻が寒い。夜寝ていると放牧されている牛がテントに近づき、耳のそばで「ウモー」と大きく鳴く声には一晩中悩まされた。

 

<4日目。晴れ>

Photo_18 朝8時半、BC出発。緑豊かな山を海子溝沿いに詰めて標高4000m付近まで往復し、この日も高所順応を図る。背の低い灌木と高山植物が生い茂る山道を進んで行くと、そこかしこにインカルビデアという珍しい花、独特の花弁のユリ、Photo_19 アツモリソウ、ポピー、キンバイ、アズマギク(に似た)の花々が呆れるほど咲いていて、カメラに収めるのが忙しい。Photo_20 よく晴れた青空に大きな鳥が舞う。ガイドに聞くと「白頭鷲」だという。それより少し小型の鳥の群舞はタカの仲間らしい。花や景色を愛でながら2時間ほど登ると、木柵に囲まれた石積みの山小屋風の建物があった。入口近くには牛の白い頭骨が飾られている。Photo_21 小屋の背後には急峻な山間に湖が見える。標高3800mにある大海子(ターハイツー)だ。しばしこの素晴らしい景色を楽しむ。復路は急な山肌を灌木の枝を除けながら駆けるように下る。午後1時半にBCに帰着。コーヒーを飲みながら周囲の景色を眺めて過ごす。

 

<5日目。薄曇り時々晴れ>

Photo_22 朝8時20分、BCを出発。氷河でできたカールの奥にあるC1(第1キャンプ)を目指す。1時間ほどで灌木帯を抜け草原地帯に。高山植物の花畑を歩き続けて行くと、放牧されたヤクが我々をじっと見つめている。Photo_23 休憩時に携行食を食べたり、昼食を摂っていたりすると長い毛を揺らしながらヤクが近寄って来る。それを見た遠くのヤクも走り寄って来る。何か食べ物にありつこうというのか、我々がした小便の跡を舐めたいのか。11時過ぎ、細かな雪がチラついた。気温はかなり低く、空気も少し薄く感じる。周囲は岩だらけに変わり、屏風のような切り立った岸壁が左手に迫り、右側には大姑娘に続く岩稜が聳える。Photo_24 昼の12時45分、C1(標高4300m)に到着。高度計で測ると4480mを指している。C1の両山側には岩の間を走る小さなせせらぎがあり、この水で調理したり洗面したりする。

Photo_25 C1で一休みした後、午後2時に出発し、カールを上り詰めた上のコル近くまで登ることに。これも高所順応が狙いで、大きな岩が積み重なった急な道を登る。少し息が切れる。この辺りから足元に残雪が見られるようになってきた。午後3時、コルを間近に見る標高4680m地点に。見上げるとコルから上はかなりの雪が見える。明日はアイゼンが必要だ。帰りは30分ほどでC1に戻る。テントに荷物を入れ、皆コーヒーや紅茶で冷えた身体を温める。Photo_26 夕刻、周りの岩場でカラスや名前の知らない小鳥の写真を撮っていると、岩陰にこげ茶色の動物がいた。マーモットだという。この辺には多いそうだ。真夏だというのに夜はかなり冷え込み、零度近い寒さに震えた。(6日目以降は次回に)

 

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